旅好きだったので、学生時代によく一人で日本各地を旅していたのですが、地方にある独特の文化や特産物、そこに住んでいる人たちと出会い、日本のことをまだまだ自分は知らないなと思ったのがきっかけです。
何か事業を展開したいというよりは、純粋に自分が知らない日本をもっと知りたい。そして、それを自分の子供や、友人、広くは世界に伝えていける人間になりたいと思っています。
学生の時に、福島の農家さんに農業体験に定期的に行っていた時期がありました。そこで印象に残っているのが、農家のおじいちゃんおばあちゃんが「田舎と都会の繋がりが中々作りにくい」と言っていたことです。やはり、消費者と直接コネクションを作り卸した方が、農家経営にとってはメリットも大きいですし、それ以上に、知らない誰かよりも繋がりがある人にせっかくだから食べてもらいたい気持ちが強いのだそうです。
なので、ただ自分が見聞きしたことをメディアやネットを通して伝える(広める)というよりは、自分が出会った人たちとの繋がりを大きなコミュニティーへと導き、そのコミュニティーで今度は新しいことが生まれてくる…。そんなイメージを抱いています。
私、地方出身の人って羨ましいんです。その土地の訛りや文化を持っているって、自分のルーツを語りやすいし、そこに日本人らしさがあるような気がして。私は神奈川県横浜市出身。幼い頃に転勤族だったのもあり、日本人ではあるけど、「田舎」や「郷土」と呼べる場所がない。だからこそ、日本のことをもっとよく知って、日本人としてのルーツを自分のマインドとして持つことに意義があると思っています。グローバルな世の中になってきていますが、その中でポンっと放り出されても、自分や自国日本を語れる人になりたいですね。
20代~30代:
30歳までに一つ納得がいく仕事をやり遂げることが目標。そのためには20代はがむしゃらに働いていいと思っています。体力の続く限り…笑。
【現在の仕事を通じて】
今のお店があと2年間限定なのですが、その期間を通して、食文化や食材の知識を学んでいきたいです。また、うちのお店のお客様は多方面で活躍している方が多いので、色々なお話を聞く中で、自分が目指すロールモデルのヒントにしていければと思っています。
【勉強会の開催】
現在、職場も同じ友人と一緒に住んでいるのですが、彼女と隔週で自分たちの将来に向けて勉強会を企画しています。「祝祭日の起源」「新嘗祭」「地方のお雑煮」といったように、日本固有の文化や歳時記にテーマを絞って調べています。自分がまだまだ知らないことを調べ、知識として蓄積していくと共に、最終的には発表内容を対外的に発信していきたいと考えています。
30代~40代:
20代で蓄積した知識や経験を様々な人と共有していけるようなプラットフォーム作りをしていきたいです。ただweb上でページを作るというよりは、幅広い世代や人種を交えたコミュニティーづくりをイメージしています。例えば地方の方達との交流を通して郷土料理を教わったり、外国の方達との交流を通してお互いの国の食文化を共有したり、日本文化に興味がある人達で集まって勉強会やイベントを開催したり…。自分も体験すると共に、その体験の輪を広げる活動をしていければと思っています。
40代~50代:
最終的に目指している像は、「古き良き日本人」の体現。知識を持っているだけでなく、実際に生活に取り入れて生きていければ素敵ですよね。週1回は着物を着てお出かけをしたり、季節毎の歳時を実践しながら子供に伝えたり、毎日の食卓に季節感を出してみたり…。そういうことが自然体にできる、良き母、良き女性になれたらなと思っています。
母親:50歳過ぎても新しいことに挑戦してきちんと結果を出している母は私の誇りです。
遠山正道さん(スマイルズ代表)
ナガオカケンメイさん(デザイナー、D&DEPARTMENT代表)
楠本修二郎さん(カフェカンパニー代表)