森 健志郎さんは、誰もが自由に学べるWEB上の学校スクー(schoo WEB-campus:http://schoo.jp)を運営する、1986年生まれの若き経営者です。
スクーはインターネット上で授業が生放送されるサービスで、授業の時間になると、インターネットにつながればどこからでも授業が受けられます。それもすべて無料。
学ぶことを娯楽とした「知的娯楽」という新しい体験ができる授業内容で、すでに25000人ほどのユーザーに支持されています。
さわやかな森さんのスマートな印象とは対照的に、「新しい学校の形を作る」「学ぶことと娯楽を非常に近しい概念にしたい」「将来は国自体を作りたい」など、その想いは熱く激しいものでした。
前職で広告制作ディレクターを務めていた際、東日本大震災が起こりました。
毎日バタバタと仕事をしていましたが、その時あらゆる広告の出稿がストップ。「仕事が一時的になくなる」という状態になりました。僕は常々動き続けてないと死んでしまうようなタイプの人間なので、ディレクターという仕事が大好きでしたが、そのタイムラグが耐えられなかったんですね。
そんな時、マイケルサンデル教授のハーバード白熱教室を録画で見ました。先生と生徒が対話の中で「考える」授業を展開していく。このインタラクティブ性が大事なんだろうなあと思ったと同時に、「これをWEBで実現すれば、新しい学びの形」が作れるんじゃないかと思ったんです。その次の日には上司に退職届を提出し、市場調査や事業計画を詰めていく作業に没頭していました。
前職を退職し、株式会社スクーを創業したことです。
スタートの時は、僕一人での創業だったんです。オンラインに自由な学校を作るといっても、プログラムどころかITの知識もほとんどありませんでした。ブラウザ=Internet Explorerだと思っていたくらいです(笑)。教育市場のことも何も知らないし、自身が感じた可能性だけで動いている状態でした。実際大変だったんですが、たくさんの人が助けてくれましたし、あんまりそのあたりは不安ではなかったですね。
途中創業して半年~1年くらいの時期が一番大変だったかもしれません。出来る限りサービスにお金を充てるために最低限の資金で生活していたため、飴だけで3日過ごしたり、袋めん1日1食で1週間生活していたりしたので。でも彼女がご飯を作りに来てくれたり、スクーのヘビーユーザーの皆さんが僕のFacebookフィードを見て、食べ物を送ってくれたりしたので、それはそれで楽しかったですね。
なんというかあんまり辛いとか不安とかは正直ないです。夢中なんだと思います。
約25000人のユーザーさんと一緒に、少しずつ学校の形を作ってきました。まだまだ授業数が少ないβ版ではありますが、これだけたくさんの方に登録して頂いて、一緒に学びをつくっていけているのは非常に嬉しいです。
ユーザーさんの獲得ももちろんですが、先生として登壇をお願いする際に、その方がスクーを知ってくださっていることが増えたことは一つの成功かなあと思っています。もっともっとたくさんの人に認知してもらえるようになれば。
一言でいえばスピード感でしょうか。もはややることは決まっていて、どうすれば成立するかはチームで仮説が立っているので、もっともっとスピードを上げて取り組んでいきたいところです。時間がかかればかかるほど不確定要素は上がってしまいますから。
そのまま、世の中から卒業がなくなって、みんなが手軽に学べる世の中になっています。 そして、学ぶことと娯楽が非常に近しい概念になると思っています。
20代~30代:
30歳になるまでには、ほぼオンラインで学ぶがスタンダードなものになってると思います。
スクーが実現していなくても、他社が実現していると思います。
つまるところ、先述の野望はある程度叶ってしまうと思いますね・・・
30代~40代:
スクーは学びのサービス、なんですが、非常に拡張性があると思っていて、実名制・動画プラットフォーム・次世代メディアとしての価値がこの時期にはもっと大きくなっているんだろうなあと思います。人がオンラインでほとんどの情報を管理するようになると思いますし、「放送」と「出版」のメディアの垣根はなくなりつつあって、動画の自動書き起こしやソーシャル情報の付与等、もっと面白いことに取り組めていると思います。つまり、このころには、スクーというサービスの役割ももっと変わっているのではないでしょうか。
40代~50代:
個人的には、国を作りたいと思ってます。
Cesare Borgia:我が強く、聡明な指導者に憧れます
曹操:我が強く、聡明な指導者に憧れます